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性賊 セックスジャック いろはにほへと

2009-67

『性賊 セックスジャック』(1970)
シネパトス・若松孝二監督特集レイトショウにて。

去年シネマヴェーラで再見し、めちゃめちゃ面白かった1本。

街頭での学生デモ隊と機動隊の衝突

とあるセクトのアジト、来るべき決起に備え体力を温存するという名目で日和った方針を通告する学生指導者(小水一男!)

そこへ私服警官のガサ入れ(活動家学生が全員いがぐり頭に学生服で右翼学生みたいなのに、警官は長髪のヒッピー風(丹古母鬼馬二)なのがおかしい)

警官のピストルを奪い逃走する学生達、学生達の逃亡を誘導する自称コソ泥の謎の青年(秋山道男!)

逃亡途中パクられた指導者。

残ったメンバーは、川向こうの青年のアパートに潜入。

川向こうとは、誰もそこに住んでいることを隠したがる一種治外法権の特殊な地帯。

「バラ色の連帯」と称し乱交にあけくれる学生達。

青年が留守中に起こる「交番襲撃」「共産党本部爆破」「首相暗殺」のテロ事件。

問い詰める学生リーダー(初代状況劇場座頭・笹原茂朱)、「天誅って知ってますか?」と嘯く青年。

学生達についに指令、二度目のハイジャック、北朝鮮の同士からのメッセージ(ってことで、あるセクトが赤軍がモデルであることが分かる)。

しかし逮捕された指導者の転向と密告により未遂に終わるハイジャック(スチール写真のみで見せる低予算ゲリラ撮影の手法も見事)。

首謀者として青年のアパートを襲う刑事達。

川原での銃撃戦。

刑事達全員と裏切り者を殺し、真っ赤なジャンパーを着込み橋を渡る青年。
(首相暗殺を超えるテロとは?)

エンドマーク

といった流れだが、ともかく秋山道男、ガイラ、笹原茂朱の演技が素晴らしい。

低予算を逆手にとったアクションも秀逸。

来るべき裏切りの季節と街頭闘争から個人テロへのシフトを予見していた足立正男の先見性。

若松映画の中でも特にオススメの1本です。
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by runcomeplus | 2009-10-21 18:57 | 映画部

ロボゲイシャ

2009-66

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実はホラーやスプラッターは苦手なので前作「片腕マシンガール」はパスしたんだが、今度は大丈夫そうだったので井口昇監督新作を鑑賞。

これがホントに「バカバカしい」が最高の誉め言葉になるお色気娯楽アクション映画だった。久々に映画館で声だして笑った。

全く振り出しに戻らない回想シーン、竹中直人の暴走演技も計算のうちの演出、そんでちゃんとメッセージも込められたストーリー。

低予算映画だし、色々アラも多いんだけど、映画としての勢いが勝ってるんで問題なし。DVDで仲間と酒飲みながらってのも楽しそうだなー。

惜しいのは映画館の音響のプアさ。もっといい音で楽しみたかったよ。

しかしお尻チャンバラってw

予告編も面白いんだけど、まっさらで見に行った方が正解だと思いますです。

どうしても見たい人はこちら↓を

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by runcomeplus | 2009-10-18 14:53 | 映画部

ニューアクションとバイオレンスポルノ

2009-64,65
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『野良猫ロック マシンアニマル』(1970)
ニューアクションのニューは、ニューシネマのニューとは町山智浩氏の言葉だが、これもニューシネマテイストに溢れた佳作。

本作では藤竜也は街のゴロツキのリーダーではなく、脱走米兵を匿い、自分も一緒に密出国するため岩国から横浜に流れてきた若者ノボ役。ノボはNobodyのノボ。カッコイイ・・

野良猫ロックシリーズは音楽の使い方もいかしてるんだが、本作でも横浜に実在したゴーゴーバー「アストロ」を使いポップスとしての歌謡曲の70年代を予感させるシーンや、青山ミチ!がブルースを唄うシーンなど見所多し。

野良猫ロックといえば文句なくセックスハンターが一番だと思うってるが、シラケの時代の到来を告げるような温度感も含め本作もなかなかなのです。

やっぱDVDボックス買っとくべきかなー。

『犯す!』
日活ニューアクションの諸作は今でこそ人気も評価も高いが、公開当時の興行成績は振るわず、日活はロマンポルノ路線へと舵を切る。

長谷部安春は、セックスハンターの大和屋竺と組み「戦国ロック 疾風の女たち」という時代劇版野良猫ロックともいうべき映画を撮るが、残念ながら当時のポルノ女優では長谷部安春が望むアクション映画とはならず、続いて「すけばん刑事 ダーティー・マリー」を作った後はテレビに活動の主軸を移すことになる。

そうした中、これ以上映画を撮らなければクビを日活から宣告され作られたのが本作「犯す!」。何か吹っ切れたような長谷部安春にしか撮れないジャズと暴力に彩られたポルノ映画の誕生だ。

レイプでしか女性と接せない男を蟹江敬三が、レイプで処女を失い性に目覚め再びレイプされることを願う女を八城夏子が好演。冒頭エレベーターでのレイプシーン、そしてタイトルの意味がわかる壮絶なラスト。

この後長谷部安春は桂千穂という強烈な個性の脚本家と出会い「暴行切り裂きジャック」「レイプ25時 暴姦」というバイオレンスポルノの傑作や「(秘)ハネムーン 暴行列車」というニューシネマ的佳作を残すことになる。
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by runcomeplus | 2009-10-18 14:33 | 映画部

空気人形

2009-63
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望んだわけでもなく自我を持ってしまったダッチワイフが街に出て空虚を抱えた人々と出会い恋や嘘、人の生き死になどを覚える映画。見終わったあとじんわり目頭熱くなったし、いい映画だとは思う。思うけど、難癖つけるわけではないが、どうせならもっと後味の悪い映画にして欲しかった。



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映画の出来を超えて、あちこちに書かれているけど主役のペ・ドゥナが愛おしいほど素晴らしい。それとこの映画を独りで見に来てた女子には勝手に親近感感じるなうです。
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by runcomeplus | 2009-10-14 17:11 | 映画部

モダンでヒップでクールの敗北

2009-61,62

その幸福な時間をリアルタイムに過ごしたわけではないが、60年代半ばの日活映画はモダンとは何か?ヒップとは何か?クールとは何か?の答えを持った夢を獲える鑑だった。当時の銀幕の中の裕次郎やエースの錠、モダンでヒップでクールな不良がそこにいた。

追悼長谷部安春特集の中にもその幸福な時代の残り香の映画がある。

『みな殺しの拳銃』(1967)
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孤高の殺し屋エースの錠こと宍戸錠主演の日活アクション。

地元の顔役赤沢興行のあくどさに叛旗を翻し新たな顔役となろうとする三兄弟(宍戸錠、藤竜也、岡崎二郎)、親友で赤沢興行のNo.2の男(二谷英明)、愛情を越えた友情の皮肉な対決。暗闇の中、サンライズとサンセットがモノクロのスタイリッシュな絵とジャズとブルーズに彩られる至福の90分。

男たちは粋なダークスーツを着込み、拳銃を操り、ジャズドラムを響かす。これぞ日活アクション!

男たちの滅亡を見守る女達(沢たまき、山本陽子)の艶やかさとフレッシュさ。

三兄弟の協力者の頭が撃ち抜かれ棺桶に入れられ届けられるといったマカロニ風味も含め、かつて日本にもハードボイルドがコメディとしてではなく存在した証。

こんな映画に出会えるから名画座通いはやめられない。

『縄張り(しま)はもらった』(1968)


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しかし、幸せな時代は続かない。モダンでヒップでクールな不良文化が無粋なヤンキー文化に駆逐されるのは何度も繰り返されてきたことなのだ。

鶴田浩二、高倉健の仁侠映画ブームで興行成績として大きく東映に水をあけられた日活首脳陣はなんと現場に対し「東映のような仁侠映画」の製作を命じたのだ。

その結果、かつて粋なダークスーツに身を包んだ男たちがダボシャツや着流しを着用し、コルトの代わりに長ドスを手にさせられた1968年。栄光の日活アクション敗北の年。

この映画も小林旭、宍戸錠、藤竜也、二谷英明、川地民夫といったかつてのモダンでヒップでクールな不良達が新旧ヤクザの勢力争いに入り込み一旗揚げるバタ臭い仁侠映画を繰り広げる。

んで、複雑なのが物語としてすんげー面白いし、俯瞰を用いた絵など映画的にも優れているのだ。

ラスト、自分達を利用し裏切った新興ヤクザの親分宅に乗り込んでいく様には早すぎた香港ノアールの原形を見ることも出来る。

けどその手にあるのが二丁拳銃でもなくライフルでもなく日本刀であり長ドスなのだ(涙)。。
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by runcomeplus | 2009-10-12 18:57 | 映画部

月間若松! 若松孝二 連赤までの道程

2009-59,60

名画座宣言シネパトスの特集第4弾は若松孝二特集。シネマヴェーラでの特集から1年ちょっとしか経ってないんで新鮮味はないけど、見逃してた作品もあるし、何度見ても楽しめる大好きな作品もあるしで通っちゃうんだろうな。

まずは見逃しの2本。
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『狂走情死考』(1969)
学生デモ隊と機動隊の激しい衝突の実写シーンで開幕。主人公の吉沢健はその現場から逃走した学生という設定。警官の兄夫婦のアパートに逃げ込むが、兄と口論の末にもみ合い。止めに入った義姉が誤って亭主を射殺してしまう。元々義姉に恋心を抱いていた青年と義姉の北へ北への逃避行ロードムーヴィー。

吉沢健のやさ男ぶりが生きてるし、当初ただのオバサンにしか見えない武藤洋子が逃避行を続けるに従い艶っぽくなっていくのもいい。北国、雪の中を歩く二人の絵もいい。けどパート、パートはいいんだけど1本の映画になっちゃうと間延びしてて退屈だったなー。

『秘花』(1971)
脚本は足立正生と荒井晴彦だそうだ。学生運動敗北後の虚無感が主題になっているんだろうという映画。東京から遠く離れた海辺の町、浜辺の朽ちた廃船で絡み合う男女。二人の傍にはハイミナール。苦しみ死んでいく男、死ねずに生き残った女。という冒頭のシーンが素晴らしくて期待も膨らんだんだが。

海辺の町に心中するために流れ着いた若いカップル(吉沢健と横山エリ!)と心中で死ねずに生き残った女の物語。

納得できる理由がないと死ねないという女と、生きる理由がないから死ぬんじゃないかという男。この男は「狂走情死考」の主人公で、映画は後日談であることが途中で明らかになる。

結局心中をずるずる先延ばしし生きるでも死ぬでもない倦怠の日々を過ごすカップル。

生き残った女は実は記憶を捏造し、心中で生き残ったのではなく、単に不倫相手の男に捨てられただけだということが分かる。その事実を精神的に封印するために自ら貞操帯をはめ喪服で過ごす女。

死にたい男と死ねなかった女が相手を代えて廃船で心中のやりなおしを図るが・・・

と文章にするとこれも面白そうに思えるかもしれないけど、これまた1本の映画としては退屈だった。

ちょっと消化不良気味な二本立てでした。
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by runcomeplus | 2009-10-12 14:12 | 映画部

GO TO NIPPON SERIES

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どちらか2勝したチームがCS進出決定という最後の決戦だった8,9日の阪神2連戦、どちらも神宮球場に駆けつけ応援してきました!

8日は5回裏に神宮着ライトスタンドほぼ満席。6回裏川本の2ランホームラン、決定的ともいえるリードに大興奮。館山の完封も見れたしやっぱ球場は楽しい。

翌9日は18時半には外野自由席含め完売札止めとなる超満員。信濃町の駅でも改札でたとこでチケット完売の告知が出てて、泣きたくなったけど、一般チケット完売後もファンクラブ用チケットは発券してもらえたので無事ライトスタンドに潜り込むことが出来た。ファンクラブ入ってて良かったよ。

んで、通路にもびっしりと立ち見客がいる中、何とか1席空きを見つけ座席も確保。色々痺れるシーンはあったけど、やっぱ7回の2アウト満塁で打者金本を打ち取った場面。鳥肌たったよ。その裏待望の追加点、タイムリーを打った宮本のガッツポーズに感涙。いやー、いい試合だった。

神宮では後2試合残ってるけど、この2試合で館山、石川、林も見れたし、福地の快走も見れたし、何より何度も東京音頭歌えたしレギュラーシーズンの球場での観戦はおしまいかなー。


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もちろん今年の神宮観戦がおしまいってわけじゃなく、次は日本シリーズ!待ってるよ!
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by runcomeplus | 2009-10-11 13:01 | 日常

FAREWELL YASUHARU HASEBE

2009-57,58

シネマヴェーラ現在進行の特集は「追悼、長谷部安春」。今年6月に亡くなった長谷部監督のデビュー作「俺にさわると危ないぜ」から日活ニューアクションの数々、バイオレンスポルノ、そして遺作となった相棒スピンオフ「鑑識米沢守の事件簿」までを網羅的に集めた特集となってます。

デビュー作「俺にさわると危ないぜ」(1966)もメチャ見たかったけどタイミングあわず。。脚本参加の「不良少女 魔子」も見逃して、そんでようやく今日「あぶない刑事」「野良猫ロック・セックスハンター」の2本を見ることが出来た。

「あぶない刑事」(1987)
テレビドラマ「あぶない刑事」は放映当時仕事の関係で横浜に住んでいたこともあり、好きだったドラマだ。長谷部監督作はじめかつての日活の匂いがするのもよかった。劇場版第一作目の本作もよく出来た娯楽作だと思う。けど、やっぱよく出来たテレビドラマのスペシャル版であって、映画でなければの物じゃないんだよなー。ってのを映画でなければの傑作と併せて見ると痛感した次第。出てくる女の子の眉毛の太さや、柴田恭平のスーツとネクタイがたまらなくザ80年代。

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「野良猫ロック・セックスハンター」(1970)
ロマンポルノ路線に舵を切る直前の日活ニューアクション末期の傑作(配給はダイニチ!)。脚本は大和屋竺と藤井鷹史名義の監督自身。野良猫ロックシリーズでは一番好きな作品でこれまで何度見たことか。数年前にDVD化もされていて僕もレンタルして見たけど、やっぱこれは映画館の暗闇の中でスクリーンと対峙してみるべき映画だった。

舞台は基地の街だった立川。目の前で米兵に姉を強姦されたことがトラウマとなり、自分が率いる愚連隊を使って混血児狩りをする藤竜也、同じく地元のズベ公グループのリーダー梶芽衣子、幼い頃生き別れた妹を探しに流れ着いたハーフの青年安岡力也、三者三様の愛憎が交差し、破滅へ向かうアクション映画。救いなんか何もないマカロニウェスタン見てるみたい。なんだけど、これがいいんだなー。若い頃に場末の映画館でオールナイトの1本として出会えたことを幸せに思うよ。

しかし今だと、これだけ堂々とマリワナのシーン使えないんだろうな。

まるでさそりビギンズのような梶芽衣子の衣装もいかしてるし、B級ニューロックバンドマックスもゴーゴーを踊るゴールデンハーフも是非スクリーンで体験して欲しい。

「野良猫ロック・セックスハンター」は8日と9日も上映予定なんで都合会えば是非です。

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by runcomeplus | 2009-10-04 23:04 | 映画部