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ピンク学校3,4時限目 イボイボの荒野

初回から最終回まで魅惑的なプログラムが並んだ14日(土)のピンク学校@イメージフォーラム、僕が学生または独身だったら丸1日映画館で過ごしてたはず。けど、家庭持ちのオジサンにはそういうわけにもいかず、昼間の2回目、3回目だけ見てきてまいりました。それでも4本もピンク映画続けて見たんだから充分といえば充分なんだが。

2009-23,24,25,26

「濡れた唇 しなやかに熱く」(1980)監督:中村幻児
脚本家のタマゴの男のため、テレビプロデューサーに身体を差し出す女、その事実を知った男、愛し合いながら破局する恋人たちの出会いから別れまでを綴った青春映画。ストリー自体はチンプだし、70年代四畳半文化の貧乏臭さが嫌になる場面も多いが主演の小川恵の美人とは言えないけどどんどん可愛く見えてくるファニーな魅力、凝った構成、四畳半フォークな物語とBGMに使われているテクノポップとのあまりのミスマッチで何だかんだ心で文句いいつつ最後まで見れた。PLASTICSの"トップ・シークレットマン"が唐突に流れ出したときは椅子からズレ落ちるかと思ったよ。

「痴漢電車 感じるイボイボ」(1996)監督:今岡信治
噂どおりの傑作だった!!!ようやく見れた。見れて良かった。
突然消えた恋人を求め、徐々に壊れながら彷徨う男、男を救おうとするセーラー服の少女、ドラッグ、時限爆弾、再生と破滅、わずか60分程度とは思えない濃厚な映画だった。ストリー自体も面白かったし、家具などなにもない男の部屋と生活感漂うものに溢れていながら現実感がないスナックの2階、屋根からの風景、駅に消えていく恋人(林由美香)の赤いワンピースなど画面に写るもの全てが良かった。ラストのやるせないせつなさも含め久々にパンクを感じる映画に出会った。機会あればもう一度も二度も見たい映画です。

ここで3回目の回に入替、ロビーには溢れるほどの人。。。やはり「おくりびと」効果か。。

「荒野のダッチワイフ」(1965)監督:大和屋竺
スクリーンでの対面は一角座以来だから1年半ぶりくらいか。これまでに何度となく見てきてる映画なんだが、何度見ても面白いから何度でも見ちゃうんだよ。DVDも出ているけどトリミングされた版なので、映画館で見れるとなるとどうしても見たくなる映画。大和屋竺のライフワークともいえる殺し屋を主人公とした一編。死んだものが生きていて、生きているものが死んでいるという具流八郎盟友コンビ「ツィゴイネルワイゼン」にも通じるシュールな物語でありながらハードボイルドな面白さもバッチシ。港雄一、山本昌平、津崎公平等大和屋映画レギュラー陣に加え、麿赤児や大久保鷹といった状況劇場の役者たちを見れるのも嬉しい。山下洋輔のフリーキーな音楽に浸っているだけでも幸せになれます。関係ないけど劇中港雄一が時間つぶしに見に行く映画「帰ってきたガンマン」は年内にリマスター版DVDリリース予定とか。

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「痴漢電車 下着検札」(1984)監督:滝田洋二郎
アカデミー監督滝田洋二郎ピンク時代の怪作。何の前知識もなくシネマヴェーラのコメディポルノ特集で見てぶったまげた作品。竹中直人の松本清張真似(役名は松木清張)の暴走気味な怪演技が何よりの見所であることは間違いないし、初見時は全てそこに持っていかれてしまったんだが、再び見直すと、ちゃんと最後に回収されるエピソードの数々などコメディポルノのツボをおさえた作品だったんだなーと

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時間の都合で見送った、若松プロ出身ガイラこと小水一男「ラビットセックス 女子学生集団暴行事件」(脚本は大和屋竺)と小水一男脚本の「制服監禁暴行」のプログラムも見ておきたかったし、竹洞哲也「悩殺若女将 色っぽい腰つき」の吉沢明歩の最高の笑顔でピンク学校締めたかったけど、今後見れるとしても平日の日中帯、、時間的に難しいなー・・・
by runcomeplus | 2009-03-15 12:18 | 映画部
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